ご挨拶
 
 当社は昭和56年創業以来、実用的で、安全で又美し建築を目指し建築設計に取り組んでまいりました。昭和56年は丁度建築基準法の 新耐震基準が施行された年であり、当社では、新基準に対応すべく、創業時よりコンピュータの導入をはかり、いち早く電算プログラムの開発 としっかりとした構造設計手法の開発を行い、これまで受注した物件に 適用してまいりました。おかげさまで近年では、中高層ビルの設計を 頻繁にご依頼頂くようになりました。建築計画・建築デザインの重要性は言うまでもありませんが、

先の阪神淡路大震災に見られますように、技術がしっかりしていないと脆くも崩れてしまいます。福岡西方沖地震では多くの建築物で被害が見られましたが、当社が構造設計しているものでは構造に関わる被害が全く有りませんでした。これは計画やデザイン段階から構造の解る者が担当し、無理のない構造計画を立て、それに従ってしっかりとした構造計算をして設計に反映させていたからだと確信致しております。
社会情勢を見ますと、姉歯元建築士による耐震偽装問題が日本中を震撼させ、構造のチェックが出来ない一級建築士が殆どであることが表面化致しました。このため建築士法の改正論議が起こり建築団体の壮絶な綱引きを経て、又、国土交通省の的を得た見識によって提案された士法改正案が2006年 8月31日の国土交通相の諮問機関、社会資本整備審議会建築分科会の基本制度部会により最終答申がなされ一級建築士の中から特定構造建築士と特定設備建築士を選び、一定の規模以上の建築物にはこれらの新しい資格者の関与が義務付けられることになりました。また、2007年6月からは高さが20mを超える建築物は構造の審査をWチェックすることが決まっています。土木事務所や民間確認検査機関が確認申請の審査をした後、OKとなったもののうち20mを超える建築物は「構造計算適合判定員」によるチェックが行われます。これらのことで、以前よりは品質の悪い建造物は少なくなるとは思いますが、やはり設計事務所の選定については、しっかりとした構造技術を持ち合わせているところに依頼するのが賢明でしょう。構造計算が出来る人は一級建築士の中でも3%程度であり、さらに高さが20m以上の高層建築物の設計経験者は1%も居ません。探すのには苦労するかも知れませんが人命に関わることですので、しっかりとした技術のある人に依頼するのが良いと思います。これまで絶大な信用を誇っていた大手設計事務所や大手建設会社の九州支店でも構造設計技術者が無人化し構造技術が空洞化しているところが増えているので、決して安心とは言えない状況となっています。ちなみに当方は構造専攻建築士の資格も有しているとおり、高層建築物の構造設計実績も沢山あります。
 
今後とも私どもは、技術を革新し、安全で美しく調和した環境デザインに力を入れ、建築設計の分野で活躍してまいりたい所存でありますので、何卒倍旧のお
引き立てを賜りますよう、宜しくお願い申しあげます。